自己点検?評価の対象期間:
平成27年
04月
01日
~
平成28年
03月
31日
内藤 美加
(教授)
<教育活動>
授業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取り組み
188体育の講義では子どもの発達と学習に関する教育心理学の基本的事項について解説し,討論や意見交換によって学校教育心理学的な理解を促した。学部の概論では,心理学入門としての位置づけを明確に説明した上で,心理学の面白さを体験させることを目標として学生が心理学的な諸概念を理解することに重点を置いた。学期を通じて合計6回の小テスト,宿題,課題などを課し,課題提示の翌週に解説を行った。講義内容の定着度を期末試験によって評価した。
【観点2】教育の達成状況
進学?就職の該当者がいないため記載なし
研究指導
【観点1】学部
指導学生なしのため該当なし。
【観点2】188体育(修士課程、専門職学位課程、博士課程)
修士課程1年生2名,ならびに免許プログラム2年次生の3名に毎週1回のゼミを通じて指導した。10月までは11月の構想発表会に向け文献講読を行わせて,心理学の研究方法,論文の構成,心理学的概念,統計学的知識などを習得させた。11月以降も引き続き文献講読させ,修士論文の研究課題を絞り込むような方向付けを行った。
その他の教育活動
- 12月に筑波大学188体育人間総合科学研究科において,子どもの社会性の発達について半日(3コマ)の講義を行った。
◎
特色ある点及び今後の検討課題等
- 以上の教育活動における特色の第1は,講義への模擬実験と討論の導入である。模擬実験を行うことにより,心理現象の面白さとその心理学的な捉え方を身近な実体験から理解したり,討論を通して疑問点を受講生同士が互いに補足し合うことにより,講義への学生自身の積極的な参加を促すよう努めた。第2に研究指導上の特色は,研究計画が立てられるように先行研究の検討を促した点である。研究は書籍だけでなく実証論文を複数読み込まないと計画が立てられないことを自覚させ,さらに自分の関心を研究計画として具体化する理論的視点や研究上の知識の習得を図った。学部と188体育ともに,講義に対しさらに積極的な聴講を促す方策を検討することが課題である。
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】(1)
平成28年
03月:
「心の理論」から学ぶ発達の基礎:教育?保育?自閉症理解への道(共著),ミネルヴァ書房,Minerva Shobo
発】(1)
平成27年
10月
01日:
自閉症スペクトラム幼児における未来思考の発達:定型発達児との比較,The development of future thinking in autistic children: A comparison with normally developing children,第56回日本児童青年精神医学会,Japanese Society for Child and Adolescent Psychiatry
(2)
平成27年
10月
01日:
☆自閉症スペクトラム障害の認知発達的研究:記憶の発達と”心的タイムトラベル”,Cognitive development in autistic spectrum disorder: Memory development and "mental time travel",第56回日本児童青年精神医学会,Japanese Society for Child and Adolescent Psychiatry
(3)
平成27年
09月
22日:
子どもの展望記憶エラー:習慣化した課題による検討,Children's prospective memory errors in a habitual task,第79回日本心理学会大会,Japanese Psychological Association
学会活動への参加状況
(1)
平成27年
09月
29日:
~
平成27年
10月
01日:
日本児童青年精神医学会56回大会(横浜国際会議場)
(2)
平成27年
09月
22日:
~
平成27年
09月
24日:
日本心理学会79回大会(名古屋国際会議場)
(3)
平成26年
01月
31日:
~
平成28年
01月
31日:
日本発達心理学会編集委員(日本発達心理学会)
<社会との連携>
◎社会への寄与等
明治安田こころの健康財団では財団が主催する発達障害?専門講座9「広い視座から自閉症スペクトラム障害を捉える」において,「記憶の発達と心的タイムトラベル」というテーマで講義を行った。自閉症スペクトラム障害の子どもの記憶を中心とする発達の様子を最新の研究知見などに基づきわかりやすく解説した。発達心理学会では編集委員として,年計4回の委員会の出席と,10本の論文査読とそのとりまとめ,審査を行った。こうした活動により,学会誌の質的な向上あるいは学校保健や教育現場での発達障害の子どもに対する理解や支援に間接的ながら寄与している。